極上恋愛～エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない～

私的には、平田君よりも片桐君の方が美希ちゃんに合っているのではないかって……感じることが度々ある。

言い合ってる時の様子が、私と前園みたいなんだよね。

でも、それは言わないでおこう。

運命の相手なら引かれ合うはずだ。

私と前園みたいに。

「うん、美希ちゃん、いろいろありがと」

彼女にも素敵な人と幸せになれますように。

そう願いながら、和やかに遅めの朝食を済ませ、新宿のバスターミナルに行き、成田空港行きのリムジンバスに乗る。

なぜか私を見送りに来た美希ちゃんも同乗。

「今日何も予定ないんで、牧君でもからかってやろうかと」

彼女は悪戯っぽく微笑む。

バスに乗って約二時間で空港に着いた。

時刻は午後二時半過ぎ。

あと三十分で前園が帰ってくる。

到着ロビーの椅子に座って待つが、じっとしていられなかった。