極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
「前園さんに告白したけど、見事に振られました」

「……白石さん」

彼女の告白に、何て言ったらいいかわからなかった。

だが、白石さんはそれだけ伝えると、ひとり去っていく。

それを見て、美希ちゃんが牧君の背中を叩いた。

「ちょっと牧君、白石さん行っちゃったよ」

「あっ、あいつ。お~い、白石待てよ〜!」

牧君は白石さんを追いかける。

「じゃあ、柚月先輩、さよなら〜。明日社長は出張でいないし、有給使ってもいいですよ」

私にウィンクしながら手を振ると、美希ちゃんもふたりを追いかけて行ってしまった。

ポツンとふたり残された私達。

「邪魔者はいなくなったところで、感動のキスでもしとく?」

再び前園に抱き寄せられ、狼狽えながら拒否する。

「こんな公衆の面前で無理!」

「さっきはあんなに熱い抱擁をしてたのにな」

ニヤリとしながらこいつは冷やかす。
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