極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
言葉がなくても"お前が大事だ"と伝わってくる。

そのまま彼にずっと寄り添っていたら、いつの間にかマンションに着いた。

午後八時を過ぎたせいか、空はうっすら暗くなっている。

タクシーを降りると、ふたりで彼の部屋に帰った。

玄関に入ってお互い靴を脱ぐと、彼に腕を捕まれ、キスをされた。

獣のように荒々しいキス。

私が吐く息でさえ彼が激しく奪い、もうどうやって息をしていいのかわからない。

ただ無我夢中で応える。

聞こえるのは互いの息遣いだけ。

こんな風に我を忘れて相手を求めるのは、あのエレベーターの事件以来だ。

あの時も玄関でキスをされた。

そして、今もーーー。

また彼にベッドに運ばれ、互いの服を脱がせ合う。

私がシャツに手をかけると、前園は微かに顔をしかめた。

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