極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
「藤宮さん泣かせたら、俺が遠慮なく奪いますからね」

それは、彼なりのエールなんだと思う。

健斗も同じことを思ったのだろう。

片桐君に余裕の笑みを浮かべて言った。

「そんなヘマしないさ。お前は他の女見つけろ。案外近くにいるかもしれないぞ」

彼の言葉に美希ちゃんの顔がパッと浮かんだ。

みんな、幸せになれるといいな。

私には健斗がいる。

美希ちゃんや片桐君も幸せを掴んで欲しい。

今思うと、朱莉が結婚式にくれたブーケが私に幸せを運んで来てくれたのかもしれない。

幸せは近くにあるんだ、きっとーーー。

健斗の手を握り返すと、彼が私に目を向ける。

その瞳が愛おしげに私を見ると、幸せを噛み締めながら微笑んだ。


The end.

最後までお付き合い下さりどうもありがとう
ございました。

2018.7.5. 滝井 みらん
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