極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
総務部にいたけど、何の用もないのに彼女に会いに来る男性社員が後を絶たなかったらしい。

そんな親友の結婚を終始笑顔でお祝いしたかったのだが、新郎の高野の何気ない一言に凹む自分がいる。

結婚の予定もないし、そもそもお付き合いしている人もいない。

ずっと高野が好きだった。

彼の優しい笑顔や包容力のあるところに惹かれていたのだ。

急に雨が降った時は『俺はいいから』と折り畳み傘を貸してくれたり、仕事のことで悩んでいた時は『ひとりで抱え込むなよ」と親身に相談に乗ってくれた。

親友の彼氏に「好きです」なんて口が裂けても言えなかったけどね。

朱莉の恋を応援したかったし、私が振られるのはわかっていた。

高野の視線がいつも朱莉を追っていたのを知っている。

まあ、自分が男なら私のような男勝りな女よりも、朱莉のような可愛い女の子を選ぶ。
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