極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
うーん、美希ちゃんはワインがいいのあるって言ってたけど、どれが美味しいんだろう。

たまには高いのも飲んでみたいけど、会費千円じゃあ贅沢言えないか。

じーっと眺めていたら、前園が話しかけてきた。

「ワイン、何かいいのあった?」

「うーん、正直言ってどれがいいのか全然わかんない」

顎に手を当て唸る。

「俺にも見せて」

前園がメニューを覗き込んだ。

「ワイン、俺が適当に頼んでいいかな?」

こいつは周囲のメンバーに確認を取る。

みんな「どうぞ、どうぞ」とお任せムード。

食事は店の人が勧めるコースメニューに決め、前園は慣れた様子でワインを頼むと、私に目を向けた。

こういう状況は初めてではない。

同期の四人で食べに行けば、大抵私の目の前に前園が座り、親友の朱莉が私の横で、高野が彼女の向かい側に座る。

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