極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
部屋の間取りは一K。

玄関を入ってすぐにキッチンがあって奥に六畳ぐらいの部屋がある。

部屋の右奥にベッドが置いてあるのだが、フリルやもふもふのぬいぐるみだらけでビックリ。

藤宮の部屋ならもっと機能的でスタイリッシュなのを想像していたが、まさかこんな女の子らしい部屋だったとは。

ベッドに彼女を下ろしてジャケットだけ脱がすと、折り畳んで近くの椅子に置いた。

それから布団をかけてやろうとしたら、藤宮は髪を無造作にかき上げながら呟いた。

「前園……水……水飲みたい」

寝ているのか起きているのか。

俺の名前を呼んでいるということは、まだ頭は起きているんだろうな。

「了解」

藤宮のわがままに付き合い、近くにあった冷蔵庫を覗くと水のペットボトルが数本入っていた。

一本取り出して蓋を開けると、彼女に「藤宮、ほら水」と言って差し出す。
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