極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
薄暗い部屋の中、キラリと光るその漆黒の瞳。

「……前園」

キスで腫れ上がった唇が、俺の名を紡ぐ。

「健斗だ。これからお前を抱くのは俺だよ」

高野でも他の誰でもない。

甘く囁いて、彼女のブラのホックを外した。

胸が露わになると、急に恥ずかしくなったのか柚月は胸を両手で隠そうとする。

すかさずその手を掴んでシーツに押し付けると、フッと微笑した。

「綺麗なんだから隠すなよ」

「やっぱり……恥ずかしい」

伏し目がちに身じろぎする彼女。

「大丈夫。そのうち気にならなくなる。今まで経験は?」

男がいたという話は聞いたことがない。

あまり男慣れしていないように見受けられるし、柚月の身体のことを知っておきたくて確認すると、彼女は小声で答えた。

「大学の時に付き合ってた先輩と一回だけ。相手には不感症って言われるし、痛かったし……、それですぐに別れた」
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