極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
『何でも』というのは、遠回しに私が高野のこと好きなのもわかっていると言っているのだろう。

……マズイ。

こいつは鋭い奴だ。

半端な誤魔化しは効かない。

「前園なら透視も出来そうね。頼むから女の子透視してニヤニヤしないでよ」

出来るだけ平静を装っていつものようにやり返す。

すると、彼はフッと微笑した。

「女は透視するより、自分の手で服を脱がす方が楽しいな」

「脱がすのは自分の彼女だけにしてよね」

軽蔑の眼差しを向けると、前園はしれっとした顔で言う。

「彼女なんていないけど」

「うちの受付の新人はどうなのよ?あんたが食べたって専らの噂よ」

片眉を上げて追及するが、こいつは首を傾げてとぼけた。

「さあ?俺の記憶にはないな」

この女ったらしめ。

「ずいぶんと都合のいい頭ですこと」
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