極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
初体験は最悪だったのか傷ついた顔をする柚月を見て優しい気持ちになった。

「だったら、上書きしてやるよ」

彼女にチュッとキスをすると、その首筋や胸元に口付けていく。

「前園……髪が当たって……くすぐったい」

柚月が吐息と共に声を漏らす。

「健斗だよ」

もう一度訂正して時間をかけて彼女の身体中にキスの雨を落とした。

自分の欲望を満たすより、柚月の反応を探る方が楽しい。

そう思えたのは初めてだ。

奪うよりも与えたくなる。

惚れてる女だからなのだろうか?

艶っぽい声を上げる柚月。

そんな乱れた姿を見て、もう自分を止められなくなった。

身体が熱い。

彼女とひとつになると、その可愛い口をついばみながら囁いた。

「俺の名前呼んで」

柚月は俺の首に手を絡め、喉の奥から声を絞り出す。
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