極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
恐る恐る目を見開いて声の主を確認する。

「ま、ま……」

前園〜⁉︎

あまりの衝撃で声が出なかった。

心臓が未だかつてないほどバクバクいっている。

彼は私と目が合うと、「おはよう」と甘い声で挨拶してチュッと私の唇にキスを落とした。

状況を理解出来ず固まる私。

なんで恋人みたいなキス?

いやいや、それよりもどうして前園と同じベッドに寝ているの?

頭の中は?だらけ。

ベッドも部屋もどう見ても私のもの。

「悪い夢でも見ているのだろうか?」

自問自答したら、目の前の男は楽しげに目を光らせて私の唇に触れた。

「まだ目が覚めていないなら、もっと熱いキスでもしようか?」

「いい!」

全力で前園の手を振り払って拒絶するも、こいつはニコニコしている。

「昨日あんなに情熱的な夜を過ごしたのに柚月は冷たいなあ」
< 63 / 285 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop