極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
密着して触れ合う肌。

ドクンと大きく高鳴る心臓。

うそ……。

この肌の感触、覚えている。

私……前園と寝ちゃったの〜⁉︎

身体がだるくて下腹部が痛いのはそのせい?

こいつに襲われた?

ショックで抵抗することも出来なかった。

前園は包み込むように私を抱き締めたまま、魅惑的な声で囁く。

「だから、俺達愛し合ったんだよ。忘れたなら思い出させるけど、柚月」

耳元で愛おしげに名前を呼ばれ、瞬時に昨夜の記憶が甦った。

……前園に無理矢理抱かれたんじゃない。

こいつが帰ろうとした時、私が引き止めて誘ったんだ。

『じゃあ、俺は帰る。おやすみ』って言われて急に酔いが醒めて、ひとりになるのが寂しくなった。

毎日仕事が終われば誰もいないこの部屋に帰るだけの生活。

週末はたまに友人と遊ぶことはあっても、夜は大抵ひとり。
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