極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
彼女のアパートの鍵はすぐにピッキングされそうだし、チェーンもついていなかった。

しかも、部屋は一階で周囲の環境はお世辞にもいいとは言えない。

防犯上どうかと思う。

あそこにずっと住まわせておくのは危険だ。

大事な女だけに放ってはおけない。

だが、柚月は片眉を上げて拒否した。

「はあ?何でよ?大学の時からあそこに住んでて気に入ってるの。大家さんがおばあちゃんでたまにお菓子持って来てくれるし、引っ越しなんてしないわよ」

大家と仲がいいのはいいが、もっと自分の安全を考えろよ。

「柚月は帰りが遅くなることが結構あるだろう?夜は周辺も暗いし、誰かに襲われたらどうするんだ?」

危険を認識させようとしたが、彼女は全く気にしない。

「今まで襲われたことないし、そもそも私を襲う物好きなんていないわよ」

自信を持って断言する彼女を見て目眩がした。
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