極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
リクルートの学生のように髪を後ろでひとつにまとめていて、真面目で努力家。

「いや。白石さんは、来週の展示会の最終確認を頼む」

ニコッと微笑んでそう指示を出すと、彼女はピンと背筋を正した。

「はい」

これで敬礼したら軍人みたいだな。

「あと俺と牧は今日直帰するから、何かあれば携帯に」

手短に伝えて牧と地下の駐車場に向かい、うちの会社のロゴマークが印字されている車に乗り込む。

牧が運転席で、俺が助手席。

カーナビをいじっていたら、牧がハンドルに手を置きいつもの調子で喋り出した。

「つくづく前園さんてモテますよね。白石さんもきっと前園さん狙いですよ。俺の前では普通なのに、前園さんの前だと緊張しちゃって」

確かにそう感じることはある。

だが、そんな話をすべきじゃない。
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