極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
「”たまには”は余計ですよ」
明るく笑う牧にカーナビをセットし終えた俺はチラリと腕時計を見て告げた。
「ほら五分経った。もう行かないと他社に出し抜かれるぞ」
「あっ、はい」
牧は慌てて車を発進させる。
「今日は院長と医学部長にお前を紹介するから、気を引き締めろよ」
バンとこいつの肩を叩いて発破をかけた。
「はい。それにしても、前園さんが十二月でうちを辞めるって知ったらみんなビックリするでしょうね」
少し沈んだ表情で呟く牧。
親父との約束でうちの会社にいるのは俺が三十になるまでと決められていた。
親父の跡を継ぐためだ。
俺が辞めることを知っているのは、会社の役員、営業部の部長、高野と牧のごく少数。
藤宮もこのことは知らない。
「一ヶ月も経てばみんな俺がいたことも忘れるさ」
フッと笑って返せば、こいつは全力で否定した。
「いや、俺達そんな薄情な人間じゃないですよ」
明るく笑う牧にカーナビをセットし終えた俺はチラリと腕時計を見て告げた。
「ほら五分経った。もう行かないと他社に出し抜かれるぞ」
「あっ、はい」
牧は慌てて車を発進させる。
「今日は院長と医学部長にお前を紹介するから、気を引き締めろよ」
バンとこいつの肩を叩いて発破をかけた。
「はい。それにしても、前園さんが十二月でうちを辞めるって知ったらみんなビックリするでしょうね」
少し沈んだ表情で呟く牧。
親父との約束でうちの会社にいるのは俺が三十になるまでと決められていた。
親父の跡を継ぐためだ。
俺が辞めることを知っているのは、会社の役員、営業部の部長、高野と牧のごく少数。
藤宮もこのことは知らない。
「一ヶ月も経てばみんな俺がいたことも忘れるさ」
フッと笑って返せば、こいつは全力で否定した。
「いや、俺達そんな薄情な人間じゃないですよ」