極上恋愛～エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない～

もう前園とどんな顔して会っていいのかわからない。

今日だけで寿命が十年縮んだんじゃないかっていうくらい精神的にすごく消耗した。

「私……何やってんだろう」

昨夜のことを後悔せずにはいられない。

この年だからいろいろ焦ってるのかなあ。

そんなことを考えていたら、棚の上の電話が鳴った。

この着信音は福井の実家だ。

仕方なくベッドから起き上がり、受話器を取ると、母のカン高い声がした。

『柚月、さっき携帯の方にかけたのよ。メール見た？』

「メール？」

首を傾げながらバッグの中をあさってスマホを取り出す。

画面の表示を見ると、確かに母から着信一件とメールが一件来ていた。

素早くメールを開けば、そこには三十代の精悍な顔をした男性の写真が添付されていて、プロフィールが記されている。

「このメール何？」