初恋は叶わない?
「おはよう。桜。」

「おはよう。侑輝。」


 いつも私の1日はここから始まる。しかし、今日からは昨日までとは明らかに違うのだ。

「桜、忘れ物してない?」

「大丈夫だよ?侑輝、お母さんみたい。」

そう言って笑うと侑輝は少しムスッとした表情で言い返してきた。

「桜がおっちょこちょいで目が離せねーから幼なじみの俺が見ててやってんの。」

幼なじみという言葉を少し強く言う侑輝に少し胸の奥が痛みつつドキドキしているのはここだけの秘密だ。
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