その瞳に映るのは・・・
「実は新しいバイト決まってこれから出勤なんだ」


私は自分の白いトートバッグを手にとり、中をごそごそとあさる。


「サービスしてやる。2杯目はきっちり払ってもらうからな」


イタズラな笑顔をみせる。


つまりはタダってこと?


「ありがとう颯!そのついで私に紙とペン譲って下さい」


その優しさに甘え、おねだり。


かなり図々しいけどそれがないとね?


「なにがついでだよ!お前それでも社会人か?紙とペンは必須アイテムだろ」


説教しながらも固定電話の横にあるメモ帳と普通のボールペンを差し出してくれた


いつもなんだかんだ言いながら結局は聞いてくれる。


本当に優しい人。あとはもう少し見た目が大人っぽくなれば完璧なのに


「ありがとう!これで準備万端それじゃいってくるね!」


扉を開け手をふり私は店を出た。
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