年下御曹司は初恋の君を離さない
「どうして突然そんなことを言い出したのか。意味がわからなかったから友紀に聞いたんだよ」
「うん」
「お前のお姉さんと将来結婚するからって言い出して」
「なっ!!」
その発言にビックリしすぎてそれ以上言葉が出てこない。パクパクと口を動かすしかできない私を見て、紀彦は憐れんだ目で見つめてくる。
「だよな。そういう反応するよな。俺だって聞いたときは言葉が出てこなかった。そもそも姉ちゃんと友紀が知り合いなんてそのとき初めて知った訳だし」
「まぁ、そうだよね」
「友紀を痴漢から助けたんだってな。それで二人が知り合った経緯はわかったんだけど」
そのときのことを思いだしたのだろう。紀彦はハァァァと深く息をついた。
「で、将来の義兄は何を言い出すのか。ドキドキしたわけだけど」
「義兄って……」
呆れて呟く私に、紀彦は再び友紀ちゃんの方を見る。私もつられて彼を見ると、彼はこちらに視線を向けてきた。
目を細め、フフッと意味ありげにほほ笑む友紀ちゃんを見たあと、彼の視線から逃げるように私たちはゆっくり顔を見合わせる。
「うん」
「お前のお姉さんと将来結婚するからって言い出して」
「なっ!!」
その発言にビックリしすぎてそれ以上言葉が出てこない。パクパクと口を動かすしかできない私を見て、紀彦は憐れんだ目で見つめてくる。
「だよな。そういう反応するよな。俺だって聞いたときは言葉が出てこなかった。そもそも姉ちゃんと友紀が知り合いなんてそのとき初めて知った訳だし」
「まぁ、そうだよね」
「友紀を痴漢から助けたんだってな。それで二人が知り合った経緯はわかったんだけど」
そのときのことを思いだしたのだろう。紀彦はハァァァと深く息をついた。
「で、将来の義兄は何を言い出すのか。ドキドキしたわけだけど」
「義兄って……」
呆れて呟く私に、紀彦は再び友紀ちゃんの方を見る。私もつられて彼を見ると、彼はこちらに視線を向けてきた。
目を細め、フフッと意味ありげにほほ笑む友紀ちゃんを見たあと、彼の視線から逃げるように私たちはゆっくり顔を見合わせる。