年下御曹司は初恋の君を離さない
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(それにしても、いつ友紀ちゃんは私に会いにくるつもりだろう……)
葉書が私の元に届いてから一週間が経った。
友紀ちゃんとの対面は、どんなふうになるのだろう。
想像するだけでドキドキするし、不安が押し寄せてくる。
私は彼女に謝罪をしなければならないからだ。
実は女でした。そんなことを言ったら……彼女はどう思うのだろうか。
なんとか彼女を傷つけずに話すことができればいいのだけど……
私はそんなことを考えながら、フラワーアレンジメントを手に病院の廊下を歩く。
入院棟は今、面会時間が開始になったばかりで、廊下では面会に来た人たちとすれ違うことが多い。
少しざわついている廊下を歩き、すでに何回も来ている部屋の前に立つ。