失礼ですが、強い女はお嫌いですか?
第二章 厄介な依頼
犯人探し
アニーから依頼を受けて、ちょうど一週間が経った。
正直に言えば、金色長髪男の捜索は難航している。
というのも、リリエラは学校で勉強を教えている昼間に捜索ができないし、アイリスは店があるため夜は無理。
最低でも二人で行動することが約束なので、思うように捜索範囲を広げられないのだ。
しかも、男の目的が『女神の涙の捨て石』だとするならば、薄暗く、判別のできない夜は行動を起こさないだろう。
結果的に、アイリスとセイレーンにまかせっぱなしになってしまった。
「今日こそ絶対見つけてやる」
学校が休日ということで、リリエラは今朝から気合いが入りまくりだ。
「無理だけはしないでね」
これはセイレーンお決まりの台詞。
セイレーンは熱くなって暴走しかけるリリエラをいつも心配してくれている。
「でも、そろそろ見つけないと日焼けしちゃうわ。だから、頑張りましょう」
アイリスの自由気ままな台詞がスタートの合図だ。
三人は人混みの中に紛れていく。