翼の折れた鳥たちは

「えっ?どうしたの。星原さん?」

私の会話が途中で止まってしまったことに、不思議に思った様子の師長が首を傾げながら私の方に振り返る。

たった今、私が師長に何気なく渡して、師長が掲示板に貼ったそのポスター。

私はそのポスターに釘付けになった。

『あなたの夢かなえますプロジェクト スタートします!!』

いかにも手作り感満載のポスターには、そんな文字が並んでいる。

「あなたの夢……」


「あぁ、このポスターね」

私の声が聞こえたのか分からないけれど、きっと私の視線が釘付けになっているものに気が付いた師長が、にっこりと笑ってそのポスターと私の間を視線を彷徨わせる。


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