【冴えない貴方は御曹司！？】番外編も完結しました！

冴えない男の二つの顔は

今日は午後に来客があると、何故だか秘書の方から連絡をもらいました。
その上、部長からは、来客のことは逢坂さんには秘密にするようにとのお達しがあったのです。

この来客の件は、私と部長の秘密だと言われて、何だか秘密秘密と秘密が多い日だなとは少しだけ感じます。

何やら、きな臭いようですね、これは。

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午後になり、そろそろお客様がいらっしゃるのではと、そわそわしていると、突然、ある女性が部署に現れたのです。

そしてその女性をよくよく見てみると、何とまあ、先日一人で買い物に出た折に、カフェの窓から盗み見た、あの光景の中のあの人ではないかと言うことに思い至りました。

おお、何故彼女がここに？と思ったのですがね、お客様にはお茶出しせねばと気が付きまして、そそくさとお茶場へと向かいます。

そんな私は、お茶を淹れていてもあの綺麗な女性のことが気になって気になって、ついうっかり、コーヒーカップに緑茶を注いでしまっていました。

いけないいけないと、お茶っ葉も入れ替えて、美味しいお茶をお出ししようと、気を引き締め直してお湯を沸かしていたのでした。