【冴えない貴方は御曹司！？】番外編も完結しました！
ここは自宅マンションのリビングルーム。

今私達は皆であれでもないこれでもないと、赤ちゃんの名前を考えているところなのです。

『太一郎！』

『虎太郎！』

『祐一郎！』

『穣太郎！』

『楽太郎！』

『桃太郎！』

『権左衛門！』

ちょっと待て、真面目に考えろと祐輔さんが悪乗りしている皆をたしなめると、ごめんごめんと、楽しそうにお義父さんが言いました。

私の父も、お義父さんと一緒になって嬉しそうにしていますが、私がジト目で見遣ると、アハハと笑って真剣に考える素振りをします。

《もうお父さんてば、調子良いんだから》

ふふふと微笑みを湛える私を目を細めて見つめている祐輔さんに、どうしたのと尋ねると、何でもないと言う彼を私も見つめました。

幸せだと感じる毎日も、もしかしたら、そう思えないことがあるかも知れませんが、今この時を大切にしたいと思います。









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