シ者-nagisa-

至「自分がどうしたいとかは
関係なくて振り分けられるんだ。
それぞれの人が点数化され
自分に合ったポジションを
与えてもらえる未来なんだって。
仕事も家庭も恋人も全部
選ばなくて良くなるんだよ。」

颯「それは何だか悲しいよね。
与えられた場所だったら
多分、人は満足出来ないよ。
...もしも僕が選ぶ事が出来たなら
今この場所を選んでないと思う。」

至「颯はさ、真面目で
努力家で何より人に優しくて
すっごくいい奴だと俺は思う。
だから、もっと自分に自信を持て。
お前は、僕なんて‥なんて
自分を蔑む生き方はしてないよ。」

至はいつも僕を救ってくれる。
至もまた知らない僕を
教えてくれる、大切な人なんだ。
< 113 / 374 >

この作品をシェア

pagetop