シ者-nagisa-

俺が知る限り、人から
プレゼントを貰うのは初めてなはずだ。
きっと戸惑っているのだろう。

なんとも言えない微妙な空気が
流れると隣に座っていた
白咲の後輩が立ち上がり
白咲と颯を無理矢理座らせた。

愛美「もうその辺でよくないですか?
今日は松名瀬さんの誕生日なんだから。
はい、皆さん!グラス持って下さい。
それでは、松名瀬さん。
誕生日おめでとうございます!乾杯!」

その場をちゃっかりまとめ
俺の誕生日を突然祝い始め
俺が最も苦手なパーティーとやらが
始まってしまった。

やっぱり全然好きにはなれなかったけど
颯も白咲も白咲の後輩も皆が
笑っていて楽しそうで
それでいて最大限、俺の誕生日を
祝ってくれてこうゆうのも
たまには悪くないなと思った。
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