シ者-nagisa-

居心地の悪い空間。
早くこの場から逃げ去りたい。
そんな僕の気持ちが分かったのか
至はわざとらしく腕時計を見る。

至「お、もうこんな時間か。
颯、午後から外回りだったよな?」

颯「うん。」

至「ごめんね、愛美ちゃん。
もう少し話したかったけど
俺たちそろそろ戻らなきゃ。
君たちはゆっくり食べてていいよ!
お会計済ませておくから。」

さっきまで楽しそうに話していた
女の人は少し頬を膨らまし
至はごめんねと謝った。
< 19 / 374 >

この作品をシェア

pagetop