シ者-nagisa-

楽しそうに笑う2人の姿に
胸が痛んで僕は営業二部へと向かった。
デスクから社員証を取り出し
しばらくそこでボーッとしていた。

またあの2人の楽しそうな姿を
見なくちゃならないと思うと
足取りは重かったけど
ずっとここにいる訳にもいかない。

通りかかった自販機の前のイスに
白咲さんが横たわっていた。
心配になって近付くと
白咲さんはスヤスヤと寝息を立てていた。
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