シ者-nagisa-

渚「何で?それで本当に
マッシュくんは悔しくないの?
何も悪くないマッシュくんが
諦めるなんて馬鹿げてると思わない?」

彼女は僕のために怒ってくれた。
その事が嬉しくて僕は
余計な事を言ってしまった。

颯「どうして人は人の事を
知りたがるんだと思いますか?
聞かれたくない事を根掘り葉掘り
聞いてきて答えないと
歯切れの悪い人だなんて言われて。
でも、それを知ったって
どうする事も出来ないのに。」

白咲さんに言った訳ではなかった。
でも、結果的に白咲さんへ
向けた言葉になってしまった。
彼女の表情がほんの少しだけ
曇っていたから。
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