シ者-nagisa-
退屈な毎日を消化して恋も愛も友情も
知らないまま僕の人生は終わる。
20歳になった頃から
その覚悟は出来ていた。
そして、それを変えたいだなんて
思った事は一度もなかった。
最低限の生活が出来るお金と
雨風しのげる家と
ある程度の洋服さえあれば
僕は何も困らない。
恋をしなくても人は生きていけるし
愛を知らなくても法に触れる訳ではないし
友情を諦めても命がなくなる訳ではない。