二度とない、もう一度。
湯川先生がしばらくお休みすることを聞いて
塾のみんなが悲しんでいた
あの日以来ーーー湯川先生と会っていない。
会いたいな。
でも…先生は会いたくないのかな。
「先生………」
落ち込んでいると携帯にメッセージが来ている。
「誰から…」
開くと、そこには
湯川先生の名前ーーーーー
【会って話そう】
***
二つのコップにお茶を注いで一つ先生の前に置く。
「ありがとう」
先生が私の家でこうやって座ってるのは…なんだか不思議。
授業で二人きりは何度もあるのに、そんなのと比べ物にならないくらいドキドキする。
「陽菜……この間は、ごめん」
「なんで…謝るの?」
「あんなの、違うんだ」
「…感情的に流されたのだとしても、それでも私は…嬉しかったよ!私…私本当にずっと、ずっと先生のことが…」
好きだったの
その言葉を言う前に先生は私に言った。
「俺ーーーーーー結婚してるんだ」