二度とない、もう一度。




子供ができるまでの期間限定"セフレ"
それが私の唯一の先生のそばにいられる手段だった。




「前回の復習するぞ」




とはいってもあの日以来、今までと何も変わらず授業ではいつも通りの先生。


私は、先生が触れたところ全てに熱をもったまま。


触れたいな…




「陽菜。ぼーっとすんなよ」

「あ…ごめんなさい…」

「せっかく学年トップになったんだから。これからも頑張れよ」



いつもならこういう時、必ず頭をポンポンしてくれる。
なのにどうして?今日はしてくれない。


一度触れただけで飽きたのかな。
初めてだったから…先生を満足させられなかったのかな。


それとも……奥さんへの罪悪感?




「せ、先生!」

「ん?どうした?」

「あ、えっと…」



ここでそんな話するわけにもいかないかな。


そう思いノートの切れ端に

【どうして頭ポンポンしてくれないの!】

書いた。



「おま…」



大きく溜息を吐いた。


呆れているのかな。なんだか悲しいな。



泣きそうなのをこらえていると

そっと先生の唇が私の唇に触れた。



えーーーーー?



驚いた顔をしていると先生がシッと人差し指を唇に置いた。


そしてふいっとそっぽを向く。



て、照れてる……??



< 19 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop