二度とない、もう一度。
地元と母校。
「はあ…」
「朝からため息なんて…どうしたの?真奈美」
机に顔を埋めながら、
「城島先輩、彼女出来たんだって〜」
と嘆いている。
城島先輩って、真奈美がきになるって言っていた人か。
イケメンって噂されるほどだし、やっぱりモテるんだろうなあ。
「まあまだ高校生活始まったばかりだし…」
「もーやだー!!!!」
こうなった真奈美は少しめんどくさい。
こういう時は遥斗がいた方があしらってくれるんだけど。
「陽菜は最近いいことでもあったんでしょ」
「ど、どうして?」
「ずっと顔が緩んでるし」
「そんなことないよ!」
「なんか携帯鳴ってるよ」
真奈美に言われ携帯の画面を見ると
先生からラインが来ている
【今日授業ないけど飯食いに行っていいか?】
「またニヤニヤしてる」
「ち、違うって!!!」
「なんで隠すの」
「そういうんじゃ…」
「まあいいけどさ」
親友である真奈美には本当は全て話しておきたいとは思ってる。
だけど、現実そんな簡単な話ではない。
湯川先生とはただのセフレ。
さらに言えば彼には奥さんがいる、なんて。
誰に話してもやめろと言われるだけだ。