二度とない、もう一度。
湯川先生は私が通う学生塾で塾講師をしている。
小学五年生の時、先生は大学生で
その時から私の中学受験に手を貸してくれていた。
そして今年、先生のおかげで無事名門校に合格することが出来た。
「陽菜ちゃんいいなー!湯川先生と仲良しで!」
「昔からお世話になってるだけだよ」
こうやってよく塾友に羨ましがられるけど
正直私は複雑な気持ちでいる。
先生を好きになって五年。
毎年好きが増えていくのと同時に、
先生はどんどん大人になっていく。
私は未だに高校生。