二度とない、もう一度。
「陽菜、こっち向いて」
「…え?ーーーーーーンーー」
優しい大きな手のひらに包み込まれ
そのまま唇が重なる。
何度も何度も。
先生から求められていることが嬉しくてたまらない。
「陽菜………いい…?」
小さく頷いた。
先生が私を見てる。
真っ直ぐ私の瞳を捉えてる。
お母さん達のことで胸が苦しくなっても
いつだって先生がそばにいてくれた。
それは今も変わらなくて
だから私は先生が好きなんだ。
優しくしないで
でも優しくして
そんな矛盾ばかり。
でも今だけは。
この瞬間だけは。
私の先生でいてーーーーー