二度とない、もう一度。







お昼休みのチャイムを聞いてすぐに親友の佐藤真奈美(さとうまなみ)と屋上へ向かう。




「はー、おなかすいたっ」




真奈美はお腹を両手で抑える。





「四限ぴったりに終わってよかったよね」




笑いながら屋上の扉を開けた。





「よ、おつかれ。陽菜」




私達を見るなり軽く手を挙げて挨拶をしてくるのは
幼馴染の今村遥斗(いまむらはると)




「遥斗はやーい」



真奈美が遥斗の目の前に座るとすぐにお弁当箱を開ける。
お腹がすいて待ちきれなかったのかな。




「もうすぐ中間テストだね」




私の言葉に二人は分かりやすく肩を落とした。




「まじやばーい。あたし全然勉強してない」

「俺もやべー」




もう……
でも私も入学してから勉強少し減ったかも…。

せっかく湯川先生のおかげで入れた高校だし、しっかり勉強しないと。




< 6 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop