二度とない、もう一度。





「ここはこうで……あー、もう時間だな」




時計を見るとあっという間に90分が経過していた。




「高校生…楽しいか?」

「うん、楽しい…よ」

「好きなやつとか出来た?」

「なっ…」





急にそんなことを聞くからびっくりしてしまう。


そんな私を見てゲラゲラ笑う先生。






「こんな小さかったお前がな〜」




また子供扱い…

先生からしたら小学生の私で止まっているのかな。





そんなの……嫌だーーーー




「せ、先生!」

「ん?」

「中間テスト一位とったら………ご飯、連れて行って!!」





意をけして伝えたその言葉は

「うん、いいよ」

優しいその笑顔に溶かされた。




中間テスト…

名門校で一位なんて難しいのは分かってる



だけど、これで一位を取れたら私は…


先生に、告白する。




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