ドS上司の意外な一面
act:意外な一面(鎌田目線)
***
なかなか寝付けず、午前二時。窓の外を見ると、以前見かけた細かった三日月がそれなりの大きさになっていた。
ベットに横たわる君の頬に月の光が当たり、涙の跡がくっきり映し出される。それを見た瞬間、胸の奥がじんと痛んだ。優しくしようと思っていたのに、どうにも手加減ができなかったのだ。
ここに連れ込むまでムダにいろいろなことを考えすぎて言葉が出ないせいで、変に緊張しているのがバレたかもしれない。その緊張を隠すのに、ついイジワルなコトばかり口走ってしまった。
「……ごめんな」
そう呟いて、涙の痕を拭ってやる。
「ぅ、うーん……」
身じろぎした君に布団をかけ直そうと持ち上げたら、躰に付けてしまったたくさんの痕跡に思わず苦笑いを浮かべた。俺の背中にも君が付けた引っかき傷があるのか、動かすたびにチクチクと結構痛む。
互いが獣のように求め合った証拠を感じることができて、嬉しさをぎゅっとかみ締めたのだった。
なかなか寝付けず、午前二時。窓の外を見ると、以前見かけた細かった三日月がそれなりの大きさになっていた。
ベットに横たわる君の頬に月の光が当たり、涙の跡がくっきり映し出される。それを見た瞬間、胸の奥がじんと痛んだ。優しくしようと思っていたのに、どうにも手加減ができなかったのだ。
ここに連れ込むまでムダにいろいろなことを考えすぎて言葉が出ないせいで、変に緊張しているのがバレたかもしれない。その緊張を隠すのに、ついイジワルなコトばかり口走ってしまった。
「……ごめんな」
そう呟いて、涙の痕を拭ってやる。
「ぅ、うーん……」
身じろぎした君に布団をかけ直そうと持ち上げたら、躰に付けてしまったたくさんの痕跡に思わず苦笑いを浮かべた。俺の背中にも君が付けた引っかき傷があるのか、動かすたびにチクチクと結構痛む。
互いが獣のように求め合った証拠を感じることができて、嬉しさをぎゅっとかみ締めたのだった。