ずっと貴方が怖かった
「てか、怯えてたよな」
「あ……いや、その……」
怯えるわさ。そりゃ怯えるわさ。あんた、怖かったもん。
え?
そもそも、何で私、高木くんが怖かったんだろう?
殴られたわけでもないし、泣かされたことだってない。いやらしいことされたわけでも……だいたい、高木くんは私に触れない。
かける言葉は「彼氏出来た?」これだけだった。セクハラっちゃあセクハラかもしんないけど、私自身顔が赤くなるだけだし、どこか触られたわけでもないし、それ以上突っ込んでこなかったし、高木くん怖いの理由になってない。
不良だったから?いや、高木くん、不良じゃないし。金髪だから?いや、アキバのフィギアショップの店員さんはもっとハジけてるけど……
「ま、いいや。そんなイメージあるっての自覚してるしね」
「いえ……てか……何で……」