ずっと貴方が怖かった





「そうだよ」

 

「すっげー!これ初代?」



「そうだけど、純正じゃない部品が結構あるんだ。きっちり走れるようにするまで結構かかった」



「そんでもヤバッ!俺ホンモノ初めて見た」



「そうなの?」



「あたしも~、彼氏、かっけーじゃん」



「そりゃ、嬉しいね」



「随分と綺麗だな、これ?」


 
……仲良くなっちゃってる。
   


何か、暴力的にアナーキーな不良で怖そなお兄さんやらお姉さんやら数人全員がはしゃぐようにクルマの話が始まった。



これはある意味恐ろしい光景。



ちんぷんかんぷんながら、大体わかった内容は、高木くんのクルマは昭和時代の爆発的憧れ的なスポーツカーで世界を代表する超名車らしく、とにかく、暴走族のみならずクルマ好きなら殆どがときめく、漫画で言えば敵なし手塚ワールドのようなものであることだった。





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