朧咲夜4-朧なはなの咲いた夜-【完】
「ついでに言うと、さっきから出てきてる名前の頭文字拾ってみ? 咲桜のすきな名前になるから」
「え……『きり』はらさんに、『あま』しなさんに、『ねこ』やなぎ、さん……?」
「そ。で、順番変えてみる」
「………」
きり、あま、ねこ。
霧。天。猫。
「あ、天霧猫様⁉」
「おや、私たちのことをご存知か?」
素っ頓狂な声をあげた咲桜に、恋さんはおやおや、と嬉しそうな顔をする。
「だ、大ファンです! 流夜くん知り合いだったの⁉」
「まーな。在義さんに言われるまで気が廻らなかったけど」
「猫様って三人いたんですか⁉」
驚愕収まらない咲桜に、剣さんが説明してくれた。