朧咲夜4-朧なはなの咲いた夜-【完】
「や。まだ私がそう考えてるだけです。流夜くんは知りません」
「じゃあ、流夜くんもそれがいいと言うなら、ちゃんと話してまた来なさい。そのとき答えよう」
「……流夜くんもいいって言ったら、認めてくれるんですか?」
「時と場合による」
内容が内容なだけに、厳しめに言って置いた。
まあ、咲桜は今はまだ十五だし、そう判断してしかるべきだろう。
それにうちの娘は母親に似て、『時々暴走癖』があるから注意して見ていないと。
「……驚かせたいです」
「まず私が驚いてるよ」
まだ未練のあるらしい咲桜は、やっと土下座を解いた。