朧咲夜4-朧なはなの咲いた夜-【完】
「うん」
「すきよ。誰よりも愛してる。ずっと降渡の一番でいたい」
「……ありがとう」
「………だから、…………はい」
小さく、こっくり肯いた。
「ほんと? 十六回目?」
「十七回目じゃない? どっちかって言うと――わっ」
「もう一生離さねー。絶対ずっと幸せにするから」
「……もうずっと幸せよ、バカ」
降渡がいたから。
それは絆からの仕返しだったようだ。
俺がしたのと同じように、俺にだけ聞こえるように耳元に囁いてきた。