朧咲夜4-朧なはなの咲いた夜-【完】


「却下。次言ったらそれ壊すよ」


「……わー、似た者同士―」
 

ぱちぱち、と頼が手を叩いた。どういう意味か。
 

旧館の入り口を通過して、流夜くんが占領している上階を目指していた、ところで。


一応一言、頼に言って置かねばと思った。


流夜くん自身、学内では目立たないようにしているから、私はそれに加担したい。


「大体ねえ、いくらりゅ――先生だって騒が


「だからなんで塩まくんだよ! 俺は幽霊か! ちょ、痛い!」


「消えろ呆け」


『………』
 

生徒より五月蠅い教師たちがいた。


「宮寺?」
 

先輩が呟く。

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