朧咲夜4-朧なはなの咲いた夜-【完】
「そんなことになって、まさか笑満ちゃんと別れさせられるような状況なんて絶対俺、無理だから――だから、今は清い関係でいたい。……笑満ちゃんは、そういうことどう考える? ――って、答えにくいよな。女の子に何訊いてんだろ。あー、っと、俺がこういう考えなのはさ、やっぱあいつらの影響なんだわ」
「流夜くんや吹雪さんたち?」
「うん。――まだ流夜くん呼びすんの?」
「まだって言うか、咲桜の彼氏っていう立場が絡んで話すときは。万が一あたしのせいでばれたなんて嫌だから。絶対」
「……くそ」
「? 遙音くん?」
「気にしないで」
「そう? で――流夜くんたちが高校時代とか、そういう高潔な考えだったの?」