朧咲夜4-朧なはなの咲いた夜-【完】


「そんなことになって、まさか笑満ちゃんと別れさせられるような状況なんて絶対俺、無理だから――だから、今は清い関係でいたい。……笑満ちゃんは、そういうことどう考える? ――って、答えにくいよな。女の子に何訊いてんだろ。あー、っと、俺がこういう考えなのはさ、やっぱあいつらの影響なんだわ」


「流夜くんや吹雪さんたち?」


「うん。――まだ流夜くん呼びすんの?」


「まだって言うか、咲桜の彼氏っていう立場が絡んで話すときは。万が一あたしのせいでばれたなんて嫌だから。絶対」


「……くそ」


「? 遙音くん?」


「気にしないで」


「そう? で――流夜くんたちが高校時代とか、そういう高潔な考えだったの?」

< 230 / 295 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop