朧咲夜4-朧なはなの咲いた夜-【完】
「……いやって言うか……流夜くんがお料理出来るようになったら完璧になっちゃうじゃん。そしたら私がいる意味ないと申しますか……」
「………咲桜。俺は、咲桜が美味いメシ作ってくれるから大事にしてるわけでも、すきになったわけでもないぞ?」
「………え?」
ふと視線があがって、柔らかい流夜くんの瞳とぶつかる。
「咲桜に惚れた。それだけだ。と言うかむしろ、俺も咲桜を労えるようになりたい。お前はいつも限界突破で頑張ってるからな。咲桜にお疲れって、少しくらい、俺もやりたいと思うんだよ」
「………」
ぽんぽんぽん。
「だから、教えてくれないか?」
「……簡単、なのからでよかったら」
「ああ」
「最初は包丁握らせませんよ」
「……ああ」