ひだまり
「どうして周りを頼らない?どうして一人で頑張る?
倒れたらみんなに迷惑がかかるだろう。
一人で抱えられないなら……無理するな。」

結局……同じ事を繰り返す。

……………また………泣かせてしまった………………。

彼女の頬に……

前回はなかった涙のすじが出来る。

さすがにいっぱいいっぱいだったのか………

もう瞳に溜めておくことは……出来なかったみたいだ。

「ごめん…意地悪言った。
心配で何度も声を掛けたのに……『大丈夫』としか答えないし
……無理に笑うから。」

…………………………………??………

本気で意味が分からないらしく

キョトンとしている。

当たり前だよなぁ~

オレが好きなことなんて……考えたこともないんだから。

ましてや……

自分に頼ってもらえず……イライラした男の嫉妬なんて…。

いい迷惑だよなぁ~

オレが怖くて頼れないなら…せめて他の人に頼って欲しい。

誰よりも頑張った彼女が……報われて欲しいと願った。

それでも彼女は頑なで…

同じスタートラインに立つ四人に

自分のことで迷惑を掛けられないと言う。

今よりもっと頑張ろうとする彼女に……

考えるよりも先に……声を発してた。

『オレがフォローする。』と…………
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