ひだまり
長い一日を終えて…ホッと一息ついていたら

「悠、バス会社から電話。」

最後まで人使いの荒い園長に電話を回された。

……………………………。

職員室を覗くと……確かに彼女の姿がない。

四人が慌ててかけより、まだ帰って来ない彼女を心配していた。

どうやら………自分が降りるのを忘れたらしい。

コントのような失敗に……笑いが止まらない。

彼女が無事なことと、もう少し帰るのが遅くなることだけを伝え

待たれると気に病むからと、全員先に帰ってもらった。

自分の車で迎えに行こうかとも思ったが…

失敗したと落ち込む彼女のことを考えて、園バスにした。

運転手の手前、神妙な顔を作ったが

二人になると我慢の限界がきて…吹き出してしまった。

失敗しないよう出来る限りのフォローを考えて

笑顔が崩れないよう見守ってきたのに……

まさかの降り忘れ。

そんな失敗……聞いたこともない。

可愛らしい彼女の失敗に…こっちが笑顔をもらった。

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