ひだまり
幸い、2週間で子供たちの信用は回復したため

「先生~ご飯を一緒に食べよう!」

「こっちに座って。」と引っ張りだこ。

外の開放感と子供たちの楽しそうな様子に…

彼女も朝からニコニコだ。

「先生、すみません。ご飯…ゆっくり食べれますか?」

「子供と一緒で、敷物狭くないですか?」

「先生と一緒で、子供たちがとっても嬉しそうです。
ありがとうございます。」と自ら話しかけてくれる。

早く食べた子供を誘って、四つ葉を見つけていた時は…

「わぁ!四つ葉ですか??」と子供のようにおおはしゃぎして

「1本どうぞ!」と差し出すと

「でも……先生の幸せが……」と遠慮しながらも

もう一度

「2本あるから、幸せのお裾分け。」というと

はにかみながら

「大切にします。」ともらってくれた。

梓先生が後ろで笑いながら写メを撮っていたが…………

機嫌が良いから…目をつむった。

全員が食べたことを確認してからゲームをすることに。

2クラスともほぼ同時に用意ができたから

合同で遊ぶことにした。

年少が50人。

鬼ごっこやかくれんぼは危険だし、ルールの分かるものも限られるから…

『だるまさんがころんだ』をすることにした。

「初めの鬼は先生がいい!!」

子供たちのリクエストに答えて……

オレが鬼に。

「じゃあ、行くよ!
だ・る・ま・さ・ん・が・こ・ろ・ん・だ!」

振り向いて………ニッコリ。

動いたのは…………彼女。

子供の様子が気になるみたいで、顔をキョロキョロ。

プッ!!

相変わらず人のことばかり。

可哀想だが、ルールはルール!

不満そうな顔に笑いが起きる。
< 26 / 74 >

この作品をシェア

pagetop