ひだまり
ふと……横を見ると……

彼女まで大きな瞳を見開いて…オレを見ていた。

脈なしだなぁ~。

「はぁ~。まぁ……気になるのは…………」

適当に相づちをうつと。

「応援しようか??オレ、一回やって見たかったんだよねぇ~」って。

ふざけるな!

周りは大爆笑だ。

…………ホント…この園は…………。

「でも、好きなんでしょう?」

好き……うん、好きだなぁ~

「ですね………。」

オレの返事に、彼女を見た主任が

「園長先生、ダメですよ!彼女が誤解します。」と。

「あぁ~そうか、そうか!!
ところで…唯先生は、彼氏は??」

オイ!コラッ!!園長。いい加減にしろ。

「いません。今はお仕事で精一杯で………」

「だったら、悠先生なんてどう?」

「「えっ!!」」

飲みかけのビールを吹き出すところだった。

「えっ……あの……あっ。」

オレのだしにされた可哀想な彼女に

「先生、これ食べな。」って

この間好きだと言ったデザートを渡して、ここから遠ざけた。

その後も

『幼稚園は恋愛禁止だ。』とか『子供をこの園に通わせろ。』とか

四年前にここの先生に、手を出したオヤジの言うセリフか!と

怒鳴りたくなるような会話を、主任とする園長に絡まれた。
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